性的サディズムと性的マゾヒズムを満たすために役割を振って行うSMプレイ。
なんだかんだで日本だけではなく、世界でもSM愛好者は多いのに、それを人に言うと「うわー変態だ-」と言われてしまう現状があるでしょう。
もちろん、うわ-変態だ-と言われると同時に、本心では羨ましがっている場合も少なくはないとおもいますが。
そんなSMプレイや調教プレイの魅力や、人がそれにハマる理由というのを解説していきたいと思います。
背徳感ゆえに常識的な人ほど
SMプレイを楽しんでいる人の多くは、男性にしても女性にしても本当にどこにでもいる感じのごく普通の方々です。
普段は、真面目に仕事をしていたり、普通に学校に通っていたり、普通の主婦として生活しています。
それでいて、それはどこか特別な世界があるというわけではなく、セックスの延長線上として楽しんでいる人が多いかと思います。
それぞれS役にしてもM役にしても普段の生活から、S性やM性を全面に出しているわけではなく、とても常識的な人が多いのです。
SMプレイにハマる理由として、そこには普通のセックスとは違う背徳感があるからです。
背徳感とは、本来あるべき自分の姿や、社会人としての一般常識の世界で生きていかなければなりませんが、その常識や普段の自分から外れることで生まれる感情で、道徳的概念がある人ほど、その道徳概念からわざと外れるSMプレイにハマりやすいとも言えます。
実際僕自身の経験的にも、SMプレイや調教プレイにハマったり憧れたりする女性の多くは、比較的おとなしい女性が多く、根がとても真面目で、きっちり真面目に仕事をしたり、真面目に学校に通っている女性が大多数でした。
真面目な自分や道徳といった、普段の自分や社会生活からの一時的な「解放感」があるからこそ人はSMプレイにハマるというのも一つの理由としてあるはずです。
秘密の共有(共犯意識)
人々がSMプレイ、調教プレイにハマる一つの理由として、共犯意識というものがあります。
やはりSMプレイにハマっている、調教プレイをするのが好きというのは、男性であっても女性であってもなかなかリアルの友人など人に話せるものではありません。
男性はともかく、性体験の話が飛び交う女性会においても、誰とセックスをしたかなどを話すことはあっても、その内容がSMプレイなどであった場合も「普通のセックスをした」とごまかす女性も多いものです。
という男性の僕も、飲みの席でもリアル友人などには、その手のディープなプレイの話はしづらいのは確かです。
やはり、理解のない人から「変態」とレッテルを貼られるのが怖いので、なかなか言いにくいものですよね。
そんな自分の変態性を受け止めてくれる人とSMプレイを重ねるのは「人に言えない二人だけの秘密」を共有することになり、この共犯意識みたいなものがより一層二人の仲を深めていくものです。
ちなみに、先程の背徳感と合わせてこの共犯意識というものは、SMプレイだけではなく、不倫関係でも芽生えやすいもので、その2つの要素があるからこそより気持ちが燃え上がってなかなか不倫をやめられないという人も少なくはないのです。
性癖と気持ちの共有、役割を決めるからこそ気楽
カップルや通常のセフレなど男女ともに対等な関係である場合のセックスでは、男性の方は
- 「もっと彼女を気持ちよくさせてあげないといけない」
- 「彼女をしっかりイカせてあげなきゃいけない」
というような、セックスに対する妙なプレッシャーがある男性も多いことでしょう。
女性であれば、
- 「エッチではもっとこうしてほしいけどなかなか言えない」
- 「自分の方からこんなエッチなことがしてみたいとはなかなか言えない」
と言ったような心理があります。
それにお互いに、セックスを通して嫌われたくない、自分の変態性癖のせいで嫌われたくないという心理もあることでしょう。
しかし、SMプレイを通すことで、S役とM役をしっかりと役割分担しておくことで、そういった対等な関係だからこそ起きてしまう性的価値観のすれ違いや、コミュニケーションの問題をスルーすることができます。
それを繰り返すことで、相手の性癖や好きなプレイの傾向が見えてきたり、そのときの気持ちもわかりあえやすくなったりと、精神的な繋がりも強くなっていくのです。
個人的には、Mの役のほうはもっと希望のプレイややってみたいことを積極的にS役の人にリクエストして、少しくらいワガママになっても良いですよ。
それを受け止められる器量を持った人こそ、S役としてふさわしいものですからね。
相手に求められ、必要とされるという歓び
男性の本能には女性を支配したいという「支配欲」というものがあり、女性には強い男に支配されたいという「被支配欲」があり、それをロールプレイング形式で満たし合うのがSMプレイというわけです。
しかし、僕としてはもっと人間的な欲求が満たされるからこそ、人はSMプレイにハマるのでは無いかと思うのです。
そのもっと人間らしいよくというのが「必要とされたい」という欲求です。
M役の場合であればS役のご主人さまのために自分の身体を差し出し支配され、それでいてとても丁寧な責めや調教を施されることによって、それがご主人さまの悦びとなり自分が必要とされているように感じることでしょう。
S役はというと、やはり相手のM役が喜ぶプレイを知り尽くしており、そんなM役を本当に喜ばせることが出来るのは自分だけと、これも自分が必要とされているような気がします。
とくに、女性を虐めたいと思っている男性は多いですが、実際に上手に虐められる男性というのは少ないですからね。
最初の方でも書いたように、SMプレイを嗜んでいるというのは、なかなかリアル友人などには話しづらいものでもありますし、SMプレイを行う際は普通のセックスを行う以上に相手を敬ってプレイしなければなりませんし、何よりもお互いの信頼関係がないとなかなか難しいものがあります。
そういった意味では、安心してSMプレイを出来る間柄というのは、それだけで相手を必要とし必要とされるという喜びがあるものなのです。
僕個人としては、この部分が一番大きな理由だと感じています。
女性がSMプレイに感じる魅力
実は、SMプレイをしてみたいと思っている男性よりも、M役としてSMプレイをしてみたいという女性の方が多いものなのです。
というのはSMプレイが世間に浸透してきたと同時に、マンガやアニメなど全年齢向け作品であってもどことなくSMを感じさせるような描写があったり、それが心に刻まれ性癖が芽生え、自分のマゾヒズムに気がつくという女性が多いのです。
しかし、彼氏や旦那さんがいてもそんな自分な変態チックな願望を話すことはとても難しいですし、かといって外部の男性にSMプレイをお願いするにしても、自分の身体を預けることになるわけですから、それも難しいのが現状です。
それになにより、SMプレイをするにあたってはS役よりも、M役のほうがラクということもあります。
M役は言ってしまえば、相手の命令に従っていればいいだけですが、S役は相手のM役の望みを感じ取ったり、ちゃんと心地よくプレイできるかまで考えたり、さらには安全性にも気を使ったりと、けっこう頭を使って行わなければなりませんからね。
また、女性にとってはセックスにおいては男性にただの「穴」として使われるのではなく、SMプレイのように回りくどくて手のかかるプレイを手間を惜しまずされることによって、それが愛情であると感じてしまうというのもあります。