「潮を吹いた=イッた」と勘違いしてらっしゃる若い男性や女性も決して少なくはありません。
そして、自在に女性の潮を吹かせることが出来る=セックスが上手い男性という構図もまだまだ消えそうにもありません。
当ブログとしましては、体質的にうっかり潮吹きしちゃうくらいならいいですが、あまり意図的に女性に潮吹きさせることは推薦しておりません。
潮を吹かせる過程で躍起になりすぎると女性の体に負担をかけてしまったり、それ以上に潮吹きしたあとのあの液体がベッドに染み込むと、ひんやりした感触となりさらにアンモニア臭も放ち始めるので、女性は悪い恥ずかしさのあまりにセックスに集中できなくなるからというものあります。
それにしても、なぜこんなにも「潮吹き」というものが広がり、妙な市民権を得てしまったのか、その歴史を軽く解説させていただきたいと思います。
女性の「イク」を表現するために潮吹きがAVで使われだした
「女性がイッた姿を見たい…」という世の中の男性の願いを映像として表現するために、潮吹きというのはAV作品から世間に広がっていったとされています。
そもそも女性も男性と同じように「イク(オーガズムを迎える)」というのも、本当に昭和後期の話からでそれまで女性もイクということさえ知らなかった男性も多かったそうで、「女性も男性と同じようにイク」と世間に認知され始めたのも90年代頃からとも言われております。
そして潮吹きというのがAVに登場しだしたのが、1990年代とされ、それ以前のAVでは女性が潮を吹くといったシーンは登場しなかったそうです。
とくに90年代と言うと当時のAVでは業界の規制はとても厳しく、モザイクも今に比べてかなり濃くそして大きく、AV女優さんがフェラをすれば顔の半分がモザイクに隠れてしまうという時代があったそうです。
男性は女性がイッている姿、オーガズムを迎えた姿を見ることで本能的にその女性を支配するという欲求が満たされて性的興奮が高まるものですが、そんな表現規制が厳しい中、なんとか女性が感じている姿を映像として収めるために業界人はいろいろと努力をしていました。
男性がイクところであれば、ピストンでラストスパートをかけて「あーいくいく」と言って精子をピュピュっと射精すればそれだけでイク表現をすることができますが、女性の場合難しいものですよね。
もちろんAV女優と言われるように「女優」なので、感じているフリやイッたふりを表情や声で演技することはできますが、それでも映像としては伝わりにくいものです。
そこで、男性と同じように股間から液体を発射し、映像的にも派手にイッたことを表現する手法として使われたのが潮吹きなのです。
あ、もちろん潮吹きしたから女性がイッたということではないことはあなたももうご存知かと思いますが、当時は世間の男性も本気で「潮吹き=イク」と考えていたのかもしれませんね。
90年代にAV撮影現場で偶然起きた現象から始まった
潮吹きが生まれた原点は、90年代のとあるAV撮影の現場と言われているそうです。
ある男優さんと女優さんが前戯の段階で手マンを続けていたところ、その女優さんが「ダメダメ出ちゃう!」と言って、その瞬間に彼女の股間からブシャーっと派手に液体が出てしまうアクシデントが起こったそう。
それは台本には無いことで、本当に偶然起こってしまったちょっとしたアクシデント。
しかしこれが映像として画面を通してみると、当時としてはモザイク越しであってもとてもインパクトのある映像になり、業界人たちがこぞって絶賛し、あれを再び再現できないかとあれこれ研究したり試したりして広がったのが現在にも通じる「潮吹き」のはじまりなのです。
そしてその後、ゴッドフィンガーと当時は呼ばれる加藤鷹さんが、より派手に遠くまで潮吹きさせるテクニックを開発し、今でもAVでよく見かける噴水のような潮吹きの形となったのです。
それは映像としてはとても派手であり、男性の射精のようにわかりやすくて、潮吹きするときも女優さんが大きく叫んでいたりするのでより気持ちよさそうに映像的には見えたのです。
とくに、男性は射精することで絶頂の気持ちよさを感じるもので、潮吹きはまさに射精のように「股間から液体を飛び散らせる」という画になりますので、その射精の気持ちよさとシンクロさせるような共感性があったように思います。
それ以来は潮吹きはAVにおいてスタンダードなものになりましたし、当然のことながらそれを見た男性がプライベートでの自分のセックスでも女性に潮吹きさせてみたいと考えるようになったのです。
潮吹きは生理現象ではない
女性に潮を吹かせる場合は、男性のテクニックというのにも左右されますが、それ以上に潮吹きするかどうかはその女性の体質や努力の比重のほうが大きいです。
基本的に女性を潮吹きさせようと思うのであれば、それ用のテクニックを使わないと基本的には潮吹きすることはそうありませんし、潮を吹きやすい体質というのもあって、潮吹きさせたいわけじゃないのにうっかり潮吹きしてしまう女性も10人に1人いるかいないかの具合でいます。(そういう女性の場合はなるべく潮を吹かせないようにしています)
そういう意味では、潮吹きというのは生理現象ではありません。
AV女優さんがなぜ潮吹きするかというと、とくに潮吹きを売りにしている女優さんなどはその本番前に水を何リットルも飲むなどの努力をしている女優さんもいるそうです。
潮吹きをさせたる男たちの気持ちとは?
というわけで潮吹きは、あくまでAVのための演出として、AVの現場で開発されたものであることがおわかりいただけたかと思います。
理由はいろいろとありますが、プライベートのセックスでは特別女性からのリクエストがない限りはわざわざやるものではありません。
潮吹きをやりたがる男というのは
エッチや手マンが上手いのではなく「ただ潮を吹かせる事ができる」ってだけの事。
やる必要なんて全く無いんです!
望んでもいない潮吹きをやりたがる男はクズ男認定なので、さっさと縁を切りましょう!
— AV男爵しみけん (@avshimiken) May 29, 2018
しかし現在でも、潮を吹かせたがる男たちというのは少なからず存在します。
それはなぜなのか。
やはり男は、女性のイッた顔を見ることで支配欲が満たされますし、気持ちよくさせることで男として認めてもらえた感があるので、やはりセックスの上手い男に憧れ、セックスが上手になりたいと願うわけです。
それまでのセックスが上手い男の見本として
「たくさんの女性とエッチしている女性=AV男優=加藤鷹=ゴッドフィンガー=潮吹き」
という感じであったでしょう。
当時の男性からすれば、加藤鷹のように自在に女性の潮を吹かせられる男こそがセックスの上手い男として見られる結果となり、そのために「潮吹きさせれる男=セックスが上手い男」という間違った価値観が生まれたことでしょう。
もちろん、加藤鷹さんもあくまでAV男優のために仕事セックスとして視聴者さんが喜ぶような画を撮るためのもので、プライベートなセックスではわざわざ潮吹きさせることはないでしょう。
セックステクニックを磨き、セックスの上手い男になるのはなんのためか。
それは女性の気持ちよさのためのなか、それとも自分の自尊心のためのなか、というところですね。